自家製カラスミの仕込み始まりました

毎年、この時期になると仕込みを始めるのが、
カラスミ 唐墨です。

なぜ、唐墨というがご存じですか?

長崎 福江島から渡った 遣唐使

その時代の中国は、唐でした

唐から日本に渡ってきたカラスミ

当時のものは、見た目は墨のように真っ黒でした

そのため、唐からきた墨→唐墨と呼ばれるようになったそうです

元々の唐墨の文化は、地中海のボッタルガが発祥というのが有力で、
シルクロードを渡り、古代中国に入り、日本に渡ってきました

ボッタルガと唐墨は、一緒だと思われていますが、
用途が違います

ボッタルガは、塩を強くして、長年持つように作られており、
スライスして食べるものではなく、カラスミパスタのように削って、
使うのに適しています

魚卵の香りが芳醇な塩という捉え方が正しいかと思います

日本の唐墨は、スライスして日本酒と合わせるように
作られております

塩をして、塩を抜く

重石をかけて脱水

唐墨の製造方法は、
1、ボラの卵の血栓を抜く

2、塩をする

3、塩を抜く

4、焼酎に漬ける

5、脱水する

6、乾燥させる

という、至ってシンプルな製法ですが、
一番難しいのが塩を抜く作業

ここで、唐墨の味わいの基礎 塩分が決まりますので、
多くの経験が必要となります

私が目指している唐墨の味わいは、子供からお年寄りまで、
安心して召し上がれる味わい

塩辛いものは、よく大人の味と言われますが、
ただ塩辛いのではなく、ボラの卵の旨みを感じる唐墨を目指しています

製造工程に時間がかかるし、原材料 ボラの卵の高騰で、
唐墨を作る和食店は、どんどん減っております

うちは、唐墨作りも一つの伝統として捉えていますので、
若いスタッフがしっかり覚えるまで、作り続けていこうと思っております

でないと、和食の仕込みの伝統が途絶えてしまいますから